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ホリエモンWITH Windows隆興の礎を作った伝説の日本人。 マイクロソフトを支えた天才プログラマー・中島聡(後編)1/4

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「興味のない番組は飛ばして次を見られる」 そんなモバイル向けの映像ソフトを作りたい

中島聡(以下、中嶋) 僕、『Video Shader』(ビデオフィルターアプリ)をちょっとひねって、『Vine』(動画アプリ)と本気で戦おうかと思っているんです。

堀江貴文(以下、堀江) Video Shaderは非常に可能性がありますよね。

中島 開発メンバーやデザイナーはすでに集まっているんですよ。でも、本当に影響力を持つためには、きちんとマーケッティングもしなければいけないし、参加した人たちに楽しんでもらえるものを作らなければいけない。僕は“ネット放送局”を作りたいと思っているんです。……う〜ん、ネット放送っていうとちょっとイメージが違うんだけど、テレビって完全にパッシブ(受け身)なものになっていて、今の『YouTube』みたいに自分で能動的にサーチして見るものとの開きがすごくあるじゃないですか。だから、その間を埋めるものがあるべきなんですよ。そして、それはもっとモバイル向きのものであっていいと思うんです。

堀江 っていうか、モバイル向きじゃないとダメだと思いますよ。

中島 ですよね。それでモバイルで映像を楽しむためのユーザーインターフェースはどうあるべきみたいなことをここ最近ずっと考えていたんです。で、たとえばテレビを見ているんだけれども実は気づかないうちにEPG(番組表)の中にいるみたいな環境がいいのかなとか。でも、そうすると番組の作り方から、変えなければいけなくなる。

堀江 それはもちろんです。

中島 NHKのニュースって、クオリティは高いけれど、朝の7時とか夜の9時とか決まった時間にしかやってないじゃないですか。あれはおかしいですよ。ニュースっていうのはどんどん新しいものが入ってくるわけだから、もっと小刻みにニュース番組があっていいはずだと思うんです。それから、7時のニュースを見始めて最初はウクライナ問題をやっていて、次はどこか地方の火事のニュースだった場合、そのニュースに興味がなかったら見ないで飛ばしたいですよね。でも、今の番組では飛ばせない。あれは、ワンボタンで「次のニュース」「次のニュース」っていかなければダメですよ。

堀江 そうですね。あと、僕、よくダルビッシュの話をするんですよ。去年、ダルビッシュが完全試合をしそうになったんです。で、その時、僕はホテルの部屋で『Twitter』のタイムラインを追ってたんですけど、いきなり「ダルビッシュが完全試合か?」みたいなツイートが流れてきたんで、「わ、見なきゃ」ってリツイートしてからテレビをつけて、リモコンのチャンネルボタンをいろいろ押してたんです。だけど、ダルビッシュの試合を中継している局がどこだか全然わからなくって、結局、CSかなんかで英語で放送してたんですけど、見られるまでに5分くらいかかりましたよ。

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中島 そんなにかかったら、見逃しちゃうでしょ(笑)。

堀江 そうなんですよ。だから、僕はTwitterをウォッチしていて、ダルビッシュが完全試合をしそうになったら、そこからすぐに映像が見られるようにするべきだって思ったんです。

中島 僕もこの前、日本に帰ってきた時に、テニスプレイヤーの錦織圭選手が優勝した試合を見たかったのに、どこでやってるかわからないという状況がありました。

堀江 僕はゴルフの宮里藍ちゃんがエビアン・マスターズで優勝した時も見れなくて……。で、そういう話をドワンゴの川上量生会長にしたら、「実は今作ってる」って、インターフェースを見せてもらったんです。これはかなりすごかったですよ。それを半年後ぐらいにリリースするって言ってました。

中島 結局、そういう人たちがイノベーション起こすんですよね、テレビ局じゃなくて……。僕も頑張んなきゃ。