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ホリエモンWITH 小さな研究室から世界へ。自立型飛行ロボットPhenoxで目指す未来とは。前編

ホリエモンWITH 堀江貴文 此村領

Kickstarter目標の4倍でサクセスした自立型飛行ロボPhenoxとは。


堀江 よろしくお願いします。

此村 お越しいただいてありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。

堀江 早速デモとかって見せてもらえますか?

此村 はい。今、PCと接続されるんですけど、この中が今完全に飛行ロボットの中のLinuxになってます。

堀江 はいはいはい。シェルスクリプト。

此村 はい。シェルスクリプトなんですけど、実際ユーザーがいじることができまして。プロジェクトのフォルダがあってその中で全部C言語で書かれているんですね。

堀江 どんなこと書くんですか?

此村 実際はすごいシンプルで、要は飛行ロボットのパラメーターを最初に初期値を設定して、その後に飛行ロボットを飛ばすとかホバーをするとか、特徴点っていうものがあるんですけど、そういうものに追従するですとか、そういうところの命令が出来るようになったりとか。あとは、OpenCVっていう画像認識処理のライブラリがあるんですけど、そういうものと連携して、画像を撮影しながら飛べ、みたいなことが書かれているんですね。全体で数百行とか。

堀江 そんなあるんだ。

此村 そうですね。まぁ200行ぐらいですよ。今このプログラムは、ここら辺飛ぶのでちょっといいですか。ちょっと仕掛けがありまして。ここに緑の手袋を置いて、笛を付けまして。

堀江 その笛は何なんですか?

此村 これは、飛行ロボットにマイクがついてまして、この笛が特殊な周波数の音を出すので、それを検出してこんな感じです。

堀江 うおー、すげえ!やべえ!

此村 今みたいな感じで飛びます。ちょっと今、失敗しちゃったんですけど、先ほどの緑の手袋を常に原点として覚えているので、そこに戻ってくると、一回原点リセットされるので、あんな感じでぐるぐる回ってるような感じで動くんです。microSDカードの中にPhenoxのLinux OSとかが。実はCPUが二つあって、Linuxが入っているCPUと飛行制御するCPUが別に動いているんですね。その飛行制御しているCPUの部分は、クローズドで僕が開発していて、その部分のプログラムとかがこの部分に入っています。実は、先ほど飛んでいる間に、動画の撮影もやってるんですね。

堀江 すごいな。笛で制御するっておもしろいな。

此村 でもすみません、人が来るとうまく飛ばないという、病気みたいなのがあって(笑)

堀江 Kickstarterか何かで。自動で追従するやつってこれではない?

此村 これじゃないですね。これは実は、ただの下向きのカメラだけ使って、手袋の特徴点の情報を使って移動するっていうやつです。この前、GIGAZINEさんの時は、横向きのカメラを使って人認識をしながらついていくっていうのもやってます。今回、その場所がないので、このデモで。

堀江 この世界とか、アメリカとかで軍事予算とか入れてすごいことやってるんでしょうね。

ホリエモンWITH 堀江貴文 此村領

此村 そうですね。ちょっとそこらへんの事情はわからないんですけど。ただ、こいつの売りっていうのは、小さいコンピュータの中に計算処理だとかセンサーみたいなものを全部入れて、スタンドアローンで今のような動きが出来て、さらにこの大きさっていうところでして。今も絶賛開発しているところなんですけど。

堀江 なるほど、すごいですね。日本ではこういうの作ってる人はいるんですか?

此村 大型のクアッドローター、マルチコプターみたいなのが今、結構流行ってますけど、実はこの業界は結構昔からあって。いろんな大学で昔からやってるところはあったんです。ただ自動化とか、コンピュータを改良するというよりは、もっと空力的な話だとか、機体の制御みたいなところの理論的な話で実機もそれなりにはあったんですけど、やっぱり大型で。あとは、ラジコンで操縦するのが主流だったので、そもそも計算機は発達していなかった。今のだと画像処理を普通にやってるんですけれども、これだけやるにもかなりのマシンパワーが必要で、今から4、5年前のコンピュータではこういうことはかなり難しいぐらい。ここ最近技術の進歩が速くなって、それまで作れなかった物が、小さくて賢く作れるようになってきたので、今流行ってるみたいな感じです。

堀江 センサーが安くなったのがでかいんじゃないですか、ジャイロとか?

此村 そうですね。こいつも、ジャイロと加速度センサーとコンパスセンサーという三軸のものが入っていて、それもものすごい小さいチップなんですけど、これだけ小さいチップになったので。

堀江 スマホに入っているチップですもんね。だから、スマートフォンってすごいんだなって思いましたね。iPhoneに入ったのがiPhone 4ぐらいからでしたっけ?

此村 そうですかね。

堀江 ジャイロが入ったのは。

ホリエモンWITH 堀江貴文 此村領

此村 スマホの話、あんまり詳しくないんですけど(笑)

堀江 でも、iPhone 4かiPhone 4Sぐらいから、ジャイロ入ったんですよ。スマホに入れるっていうニーズがあるから、そういうのが僕は加速していると思っていて、例えばiPhone 6に新しく気圧計入ったじゃないですか。気圧計入ったから、ここの気圧が今、多分出来るんですよね。

此村 それで高度の計測とかできますね。

堀江 そうなんですよ。それはやっぱすごいなって思って。まだ精度はそんな高くないですけど、実用に使うには全然問題ないレベルでできるじゃないですか。それがやっぱり大きいのかなっていう。

此村 そうですね。結構、センサーの進歩とかなりこいつも関連していて、やっぱり小さくなればなるほど制御が難しくなるんですよ。実際、小さいクアッドコプターと大きいクアッドコプターをどっちから作るかっていうのを考えてたときがあって。小さい方が振動数が大きいので、ものすごい早く制御しないとすぐフラッとなっちゃうんで技術的に難しいんですね。なので、制御する周期っていうのがあるんですけど、その周期を短くとるために、センサーからも早く振動を読み取らなくちゃならなくて。

堀江 どれぐらいの周波数で?

此村 こいつは今、一秒間に200回。

堀江 200Hz。

此村 200Hzで制御するためにも、その間に何回かセンサーの情報を読み取らないといけなくて、そういうコミュニケーションみたいなところでもセンサーっていうのはすごい重要で。サンプリング周波数をもっとがっと上げたければ、もっとセンサーの性能がよくなくちゃいけないしっていうので、かなりこれからも面白くなってくると思っています。

堀江 例えばどういう用途に使われると思います?全部自作してるんですか?プロペラとかもですか?

 

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此村 領 (Ryo Konomura)
http://phenoxlab.com/?lang=ja
Phenox Labチーフエンジニア。東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻(知能工学研究室)博士課程に在籍。2012年に東京大学工学部航空宇宙工学科、2014年に東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻修士課程を卒業。

 

Photograph Text/Edit/=柚木大介 Transcription=logo-01