WITH

ホリエモンWITH 「カイコを使って新しい薬や食品を作る」 東大・関水和久の考える“ゲノム創薬の未来”とは?前編2/2

ホリエモンWITH 堀江貴文 関水和久

カイコは人間と同じように糖尿病にもがんにもなる

関水 コレラ菌とか黄色ブドウ球菌とかってわかります?

堀江 はい、わかります。

関水 私は黄色ブドウ球菌をカイコに注射してみたんです。でも、最初は何も起こらなかった。というのもカイコに普通に注射すると腸の中に入っちゃうからです。そこで、血液の中に入れるために調べてみると、カイコは腸管の外側に血液があって、そのまた外側に皮膚がある。だから血管ではないんだけれども、血液の部位があるんです。そこで血液の中に注射してみると、カイコは1日で死んでしまいました。黄色ブドウ球菌がカイコを殺したんですね。

堀江 へー。

関水 ほかに、コレラ菌もカイコを殺しました。実は、これだけでも新しい発見なんですよ。

堀江 でも、コレラ菌って、普通は排泄物とかから感染するんじゃないんでしたっけ。

関水 そうです。そういう意味ではコレラ菌は、カイコに対して強い感染力はありません。

堀江 じゃあ、なんで人間の場合は、そんなに感染するんですか?

関水 それは、コレラ菌が人間に感染する仕組みを持っているからです。

堀江 人間にカスタマイズした感染力を持っているということですか?

関水 そういうことです。

堀江 コレラ菌は消化器系、胃とかから入るんでしたっけ?

関水 腸からです。

堀江 要は、コレラ菌にしても黄色ブドウ球菌にしても、カイコを殺すメカニズムと、人間を殺すメカニズムというのが似てるということですか?

関水 そうです。よく似ています。だから、人の病態を模写したモデルが作れるんです。

堀江 なるほど。

関水 ほかにも糖尿病があります。「カイコが糖尿病になる」というと、「そんなバカな」って言われるんですけど、実際にエサにグルコース(ぶどう糖)を入れれば糖尿病になるんです。カイコの血糖値レベルは低いのに、グルコースを入れると30分以内に血糖値がドーンと上がる。でも、そこにインスリンを入れると、それがちゃんと下がるんです。これには私も驚きました(笑)。

堀江 ハハハハハ(笑)。カイコには膵臓とかあるんですか?

関水 膵臓に準じた器官があります。それから、肝臓と腸が同じなんです。

堀江 肝臓と腸が同じなんですか? そうしたらインスリンを出しているんですか?

関水 インスリンに類似したホルモンがあるんです。ボンビキシンっていうんですが、ボンビキシンは血糖値を下げるということではなくて、細胞の増殖を促進するということで今は研究されているんです。

ホリエモンWITH 堀江貴文 関水和久

堀江 ああ〜。

関水 ですから、ボンビキシンは医学では細胞の増殖・促進のほうの研究が行われていて、糖尿病とはあまり関係ないみたいですね。

堀江 まあ、とにかくカイコの糖尿病にもインスリンが効くっていうことですよね。

関水 そうです。カイコの場合は糖尿病になると具合が悪くなって、成長が止まるんです。

堀江 それに対して、インスリンを打つと効果が出るんですか?


この続きは12/18配信のメルマガで全文ご覧いただけます。
登録はコチラ

 

Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保