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「打席数×打率でヒットを作る」 國光宏尚が考える“モバイルゲーム”の未来とは?後編2/2

ホリエモンWITH 堀江貴文 國光宏尚

会社の規模を大きくしてパワープレーで勝負

國光 で、もうひとつのゲームビジネスのポイントが“継続的にヒットコンテンツを出し続けられる体制作り”ですね。この部分もすごくシンプルで、結局、ヒットって“打席数×打率”しかないと思うんです。ということは、この打席数と打率をいかに上げるか。打席数って“しっかりした作品を作り出せるチームの数”ですよね。そして、打率は“優秀な人材”。ですので、これを最大化させていくことが重要なわけです。あとは、神様に「ヒットしてくれ!」って祈るだけ(笑)。

堀江 なるほど(笑)。

國光 ちなみに、ゲームの売上率って、うちの場合、国内と海外で半々くらいなんです。

堀江 へー。海外だと、どのへんで売れているんですか?

國光 1番多いのは、やはりアメリカで30%くらい。次にヨーロッパ、東南アジアの順ですね。一方で今は苦戦しているのが中国です。

堀江 なんで中国で苦戦しているんですか?

國光 やっぱり、日本と欧米ってユーザーの属性が似ているんですよね。日本の典型的なスマホのゲームユーザーって、子どもの頃にファミコンとかプレステをやっていた人なんです。それが、大人になって時間がなくなってしまったために、家でじっくりとゲームができない。だから、スマホで空いてる時間にちょっとやる。そんな20代後半から40代半ばまでの男性が圧倒的なんです。そういう人たちのアクセス機会は、1日5回で“起きた時”“通勤タイム”“ランチタイム”“仕事終わり”“寝る前”。そして、1回のセッションタイムが3分〜10分で、寝る前だけ20分〜1時間になる。だから、この人たちに合わせてゲームの設計をするんです。欧米もだいたい一緒です。

堀江 はいはい。

國光 でも、中国は違っていて、昔、子どもの頃にゲームをやっていたユーザーは極めて少数なんですよ。中国のモバイルゲームのユーザーって、今PCオンラインゲームのユーザーと重なるんです。ティーンエイジャーから25歳くらいまでの男女。彼らの1回のセッションタイムは1時間〜2時間位です。

堀江 なるほど、PCオンラインゲームだとかなり長いんですね。

國光 だから、1回のセッション時間が10分で、一定の期間を置いてキャラを追加したり、マップを追加したりという日本のモデルだと、中国のユーザーのペースに合わないんです。それで、中国はPVP(プレイヤーのキャラクター同士が戦うシステム)だったり、チャットでみんながしゃべったり、そうしたPCのオンライン的なゲームモデルじゃないと流行らない。そのへんが苦戦している理由ですね。

堀江 なるほどね。

國光 国によっての違いが大きいので、日本の大手の会社は日本だけで勝負しているんですよ。そして、欧米系の会社は欧米だけ、中国も中国だけ。そんな中、“打席数×打率”の高い開発チームが世界中にあって、世界中で勝負しているのはgumiだけなんです。その部分が他の会社にない強みなんですよね。

堀江 じゃあ、上場されて良かったですね。

(編集部注:株式会社gumiは、2014年12月18日東証一部に上場)

國光 でも、ここからです。さらなる規模の会社を目指して、どこまで突っ走れるのか。

堀江 そうですね。さっきの参入障壁やジンガショックの話を聞いていると、今後は中小のスマッシュヒットを出しているスマホゲームデベロッパーを買収して、そこに何百億円かファンドをつけて、会社の規模を大きくしていくべきだと思いますね。今はパワープレイに走るしかない。僕だったらそうします。期待しています。本日はありがとうございました。

國光 こちらこそ、ありがとうございました。

 

Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保