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「仮想の物体を触ることができる」 工学博士・玉城絵美が開発した 新「ポゼストハンド」とは?後編1/2

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<前編はこちら>

VRゲームなどの入力デバイスには最適

堀江 こちらの小さいやつは?

玉城 これはこの夏にできたばかりのもので、仮想の物体を触れるようにする装置です。バーチャルリアリティの可愛い女のコと握手をするとか、ゲームに使うやつです。ちょっとつけてみますか?

堀江 お願いします。これもビリビリするんですか?

玉城 それは、私次第です。刺激レベルを強くすればビリビリします。

堀江 なんかドキドキするなあ(装着中)。頭から火花とか出ませんか?

玉城 出ません(笑)。じゃあ、いきます。

堀江 あ、ちょっと感じる。

玉城 これくらいなら、全然大丈夫ですよね。

堀江 大丈夫です。

玉城 じゃあ、ちょっと上げます。

岩崎 上げるの(笑)。

堀江 うわー、きた、きた、きた、きたよー。うわっ!

玉城 今、感じました?

堀江 ええ。なんかヘンな感じがしました。

玉城 今、私が「パン」と叩いたような感じがしませんでしたか? そういうバーチャルリアリティなんです。

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堀江 これ、すげえよ。

岩崎 ないものを触ったような感じることもできるんです。

玉城 もう1回、叩いていいですか?

堀江 いやいやいや……。さっきのけっこう痛かったんですよ。

玉城 失礼しました(笑)。

堀江 これ、僕の指も動くんですよね。

玉城 そうですね。キャリブレーションをちゃんとすれば動きます。動く場所を学習していくと、だんだん正確になっていきます。やってみますね。

堀江 あ、なんか動いてる。

玉城 あ、ちょっと違うところが動いちゃったかな。逆に堀江さんの手の動きをデータに取ることもできます。ちょっと指を動かしてもらってもいいですか?

堀江 はい。こうですか?(指を動かす)

玉城 そうですね。今、手の動きのログを取っていて、その数値が波状になってこちら側に出てくるんです。

堀江 インプットとアウトプットが両方できるっていうことですね。

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玉城 そうです。それでゲームのコントローラー装置として提供できればと思っているんです。ゲームの時に敵に「バーン」って殴られた衝撃だったり、女のコに触れた時などの感覚とかがわかるという。

堀江 キーボードがないところでキーボードを叩くとか、楽器を演奏するとかもできそうですね。

玉城 そうですね。

堀江 これ、いくらくらいで出すんですか?

岩崎 ひとつ2、3万円くらいを考えているんですけど。

堀江 他は、こういうことをあんまりやってないんですか?

玉城 やってるところはあるんですけど、精度が……。

堀江 あんまり良くない。

玉城 筋肉の位置って個人差が激しいんです。そのため、これまで発売されていた装置は個人差吸収ができず、それほど精度が良くなかった。でも、この装置は適当に腕に巻きつけても「親指を動かす」みたいなことができるようになっているんです。そのあたりが他ではやっていない新しい部分です。

岩崎 個人差吸収するキャリブレーションのソフトウェアが新しいんです。

堀江 今まではそれができなかったと。

玉城 そうですね。個人差吸収をやるためには、いくつかの知識が必要なんです。例えば、回路設計のための電子・電気系の知識とソフトウェア科学、人間の筋肉の動きのための生理学とロボット制御学、あと基礎心理学などが必要です。

堀江 これを入力装置として出したら、確かにデータテスター的にいろんな人たちが使ってくれるかもしれないですね。それで面白いアプリをたくさん作ってくれるかもしれない。

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岩崎 そういった開発者の人たちと一緒にできればと思います。

堀江 これ、肩と脚にもつけられたら、バーチャルリアリティの入力デバイスとしては非常にいいですよ。アウトプットしなければ、別に腕がぐるぐる回って自分を殴ったりしないわけだし(笑)。

玉城 そうですね。多分、もう少し小さくできると思いますし。

堀江 今のVR用のインプットデバイスって、結構、ゴツイじゃないですか。バーチャル空間を動き回るだけだったら、手と指と脚と足の指くらいでいいわけですよね。身体の4カ所くらいに装着するだけで動き回れる。こっちのほうがスマートですよ。こっちのほうが全然いいんじゃないですか?

玉城 そうですね。

堀江 だって、これ、ただの筋電センサーですよね?

玉城 いや、実は筋電じゃないんです。

堀江 え、じゃあ何なんですか?

玉城 それはちょっと……。

堀江 言えないんだ。じゃあ、後でこっそり教えてください(笑)。

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