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「この際、オリンピックだからやっちゃいましょう」 竹中平蔵氏に聞く、経済再生と東京の未来とは?その2

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東京中でいろんなオリンピックを開催したい

竹中 バーチャルリアリティの話は、すごく面白いですね。ただ、一方で実際の東京の景色もいろいろと変わるんです。たとえば、新橋と虎ノ門を結ぶ“新虎通り”が、この半年くらいで完成するんです。昔、“マッカーサー道路”って言ってた道なんですけど、そこを日本のシャンゼリゼ通りにしようって計画がある。

堀江 へえ〜。

竹中 しかも、その道路の真上には虎ノ門ヒルズっていうビルが建っているんですね。道路の真上にビルが建つということは、クルマはビルの地下をくぐるんです。

堀江 地下ですか。

竹中 しかも、虎ノ門ヒルズは、六本木ヒルズと同じくらいの大きさがある。だから、そこを特区として開発して、バスターミナルが作れないかと考えているんです。東京ってバスターミナルないんですよ。

堀江 ターミナルっぽいものはありますよね。

竹中 ターミナルっぽいものはあるんですけど、本格的なものはないですよね。世界の大きな街には、本格的なバスターミナルってあるじゃないですか。だから僕は、東京にも本格的なバスターミナルを作りたい。新虎通りは、新橋の先の方に行くと築地を通り抜けて、オリンピック選手村の方に行けるんですよ。また、逆に虎ノ門のほうに向かうと国立競技場に行ける。これ、オリンピック道路ですよね。前回の東京オリンピックの時には青山通りができたけど、今回は新虎通りができる。オリンピックで街の景色が変わるんです。なんか、すごくワクワクしませんか。それからもうひとつ、品川も変わるんです。

堀江 どう変わるんですか?

竹中 西から来るJR東海道線って東京駅で折り返しているんですよ。そして、北から来る東北本線の起点は上野駅じゃないですか。東京から西に行く列車と北に行く列車の始発駅がわかれてるから、今、車庫が2カ所、品川と田端にあるんです。でも、この東海道線と東北本線を直通運転にしてしまうと、車庫が1カ所でいいんですよ。

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堀江 東北縦貫線ですね。あと、たしか品川と田町の間に駅ができる計画がありましたよね?

竹中 そう。だから品川の車庫15ヘクタールを再開発できるかもしれない。そうすると、そこに新駅が作れるかもしれない。これがもしできたとすると1971年に西日暮里駅ができて以来、49年ぶりの山手線の新駅になるんです。すると、49年ぶりに街の形が変わるんですよ。そうすると、人々のモチベーションが変わってくるんじゃないかと思うんです。さらに、そこにバーチャルリアリティみたいなものが加わってくると、今までとはまったく違うワクワク感みたいなものが、社会に出てくるんじゃないかなって期待してるんですよ。だから、この社会を変える、ひとりの主役となって下さいよ、本当に。

堀江 いやいや(笑)。でも、2020年の東京オリンピックに関しては、さっきのバーチャルリアリティじゃないですけど、本当にいろんなことができればいいなって思いますよ。たとえば、街中でもオリンピックができないかなとか。それこそ青山通りを封鎖して100m走やってもいいわけじゃないですか。7年くらい前に、為末大君が丸の内で「東京ストリート陸上」ってやりましたよね。ハードルという競技をもっと知ってもらいたいってことで、クイズ番組で獲った賞金1千万円を使って丸の内の道路を封鎖して陸上競技をやったんですよ。本当は、それくらいやった方が面白いと思うんですよね。

竹中 いいですね、それ! この間、オリンピックが東京に決まった時、あるテレビ番組に出たら、隣に水泳の北島康介さんとハンマー投げの室伏宏治さんがいたんですよ。だから「オリンピックに何を期待しますか?」って聞いたら、「これをきっかけに、ひとりでも多くの人にスポーツに親しんでもらいたいです」って言うんです。そうですよね、やっぱり。スポーツ選手の考えることは違います。オリンピックは、メダルを獲るかどうかに注目するんじゃなくて、「みんなでスポーツを楽しむんだ」というね。だから、今みたいなイベントは面白いですね。

堀江 あと、IOC(国際オリンピック委員会)がどう言うかわからないですけど、僕はもっとオリンピックを拡張して、たとえば、けん玉オリンピックとかオセロ・オリンピックとかをやればいいと思うんです。

竹中 けん玉オリンピック、いいですねぇ(笑)

堀江 オリンピックに合わせて、東京中でいろんなオリンピックをやればいいんですよ。

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竹中 実はね、2017年にスポーツ•文化版のダボス会議(世界フォーラム)をやろうっていう構想があるんですよ。2016年のリオデジャネイロのオリンピックが終わると、次は東京一色になる。だから2017年にやろうと。だから、その時にけん玉とかオセロのオリンピックをやろうと話し合えばいいわけですよね?

堀江 そうですね。それくらい広げたって、全然おかしくないと思います。

竹中 面白いなぁ。それ提案してみますよ。

堀江 あと“街なかオリンピック”ですよ、やっぱり。マラソンとかはやってますよね。だから不可能ではないと思うんです。僕はマイナー競技を街なかでやればいいと思うんですよ、たとえば、アーチェリーとか。だって、競技場にまで行って見る人って少ないじゃないですか。スタジアムもチケットとか余っちゃったりして。

竹中 ただね、日本だとマイナーだけどイギリスだとメジャーだとか、そういうことはあるかもしれませんよね。

堀江 まあ、マイナー競技に関わらず、僕は道路でやるってすごくいいいと思うんですよね。注目されるし。

竹中 それも、ちょっと提案してみますよ。なぜかって言いますと、今度、国家戦略特区ができるでしょ。すると、今まででできなかったいろんなことができるようになるんです。今までだったら、道路を使用するのに道路管理者が何だとか出てくるわけですよ。しかし、特区の枠組みを使うといろんなことが柔軟にできるようになる。そこで、“堀江プラン”を提案してみますよ。

堀江 あと、大きいのはバーチャル会場ですよね。バーチャル競技場っていうか。今のパブリックビューイング的なことだと思うんですけど……。

竹中 もっとリアリティのあるパブリックビューイングになる、と。

堀江 そうですね。六本木のベルファーレの跡地に「ニコファーレ」っていうニコニコ動画のスタジオがあって、そのスタジオは360°液晶で埋め尽くされてるんです。あれの進化系みたいな感じでしょうね。