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これが最先端のがん治療法。 山形大学・根本教授が語る 「重粒子線がん治療」とは? 前編2/2

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公的医療保険が適用されないため、自己負担額が高い

堀江 これだけ成績がいいのに何で普及しないんですか?

根本 それは重粒子線治療は一部のがん(切除非適応の骨軟部腫瘍)を除いて公的医療保険が適用されず、患者さんの自己負担額が高いからです。治療には約300万円(一部位のがんに対する照射費用)かかりますから。

堀江 なるほど。

根本 最近、話題になっている「オプジーボ」という抗がん剤がありますが、あれは年間約3500万円かかります(2017年2月に薬価が値下げ予定)。しかし、保険が適用されているので患者さんの自己負担額は低い。実は医療費が300万円かかる治療なんて他にもたくさんあるんですよ。

堀江 なんで重粒子線治療には公的医療保険が適用されないんですか?

根本 それは国の医療費が膨らむからではないでしょうか?

堀江 まあ、そうでしょうね。オプジーボって、どんな治療薬なんですか?

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根本 免疫チェックポイント阻害剤です。我々の体の中では、毎日がんができていると言われています。しかし、がんでもバイキンでも、体の中にある異常なものは免疫機能によって見つけ出され、退治されている。

堀江 はい。

根本 ところが、がんの中には「攻撃しないでくれ」というシグナルを出すやつがいて、そのシグナルが出されると免疫も攻撃できないので、どんどん増えていく。オプジーボは、がんが「攻撃しないでくれ」というシグナルを出すのを止める薬なんです。

堀江 妨害電波みたいなものを出しているんですね。

根本 そうです。でも、それが効く人と効かない人がいる。だいたい5人にひとりくらいしか効かないと言われています。

堀江 それは何でですか?

根本 それが、まだハッキリとわかっていないんですよ。

 

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Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保