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ホリエモンWITH 医者として、技術者として。「治す」ことから「治す技術」の開発へ。千葉大教授・五十嵐辰男 後編

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無医村や発展途上国の医療を変える?目からウロコのスマホ版超音波装置の可能性とは。<前編はコチラ>

堀江 僕はあれを作って欲しいですね。さっきの超音波の話。あれにはちょっと興味がありました。今、GEヘルスケア作っている、超音波のモバイル機器あるじゃないですか。超音波プローブ。

五十嵐 あぁ、携帯型のですね。

堀江 あれのスマホ版を作って欲しいんですよね。スマホのGPUとかCPUとかで処理した方が多分いい絵が作れると思うんですよね。今なら3D、4D超音波って普通じゃないですか。胎児の姿が分かるみたいな。ああいうような感じの処理って、スマホの方が高速に、案外できると思うんですよね。確か今、ワイヤレスの超音波とかってありますよね。超音波のプローブにWi-FiなりBluetoothなりを付けて、スマホとペアリングをして画像や映像はスマホで見れるみたいにすれば。

五十嵐 すごい世界ですね。

堀江 超音波のプローブをWi-Fiなりbluetoothなりにつなげて、スマホに転送させるような機器を作って、スマホ側のソフトウェアもアプリで書いてもらえるといいですね。GEのモバイルプローブでも血流とかもわかりますけど、血流を色で表現できる超音波で見て腎臓結石の間の血流とか調べて、これは腫瘍じゃないよっていうぐらいは自分で分かるじゃないですか。炎症が起きてるけど腫瘍じゃないとか。多分、これ医療用で言うと、国内で医療用機器として認証取るのは大変だと思うのですけど、例えば妊婦さん向けに販売するとか。

五十嵐 なるほど。

堀江 要は自分で赤ちゃんが動いているのが見れれば、彼女らは満足なわけではないですか。毎日見たいと思うでしょ、わからないけど。友達とかに見せたいじゃないですか。大勢に向かって、スマホで見せたりだとか、毎日写真撮ってアップするとか。

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五十嵐 そういうアイデアですけど、ひとつ問題があるのは、プローブの部分を売るのか、全部をレンタルかっていう話だと思うのですよ。それはどうします? 例えば、今プローブは結構安くなったと思うんですけど、それでも数十万すると思うんですよね。ディスプレイはスマホでやるとして、果たして妊婦さん買うのかな?と。

堀江 私は意外にガジェット好きが最初に買うのかなと思っていて、最初のロットは高くていいと思うんですよ。今クラウドファンディングってあるじゃないですか。キックスターターとかで、ワールドワイドでこんなもの作ろうと思ってんだけど、どう?っていうことで、最初は。Google Glassだって今は15万円するわけで、あれでも飛ぶように売れてるわけですから。なので多分、最初は高くても世界中のそういうアーリーアダプターで超音波使いたい人が、多分買うと思うんですよ。

五十嵐 イメージがいまいち沸かないのは、超音波のプローブって、妊娠時だけじゃなくて、日常的に使うニーズがある層っていうのはどんなのかなっていう…

堀江 だから、とりあえず妊婦さんです。

五十嵐 でも皆さん、ご出産した後は…。

堀江 いいんですよ。ですから、その10か月のために作る!でいいと思うし。例えば僕なんかだと、腎臓結石持ちなので、超音波ショックウェーブで治療したんですけど、まだ小さい破片が少し残ってるんですよね。そういうのを見るのにも使えるし。あと僕は、途上国の医療とかに結構使えるんじゃないかと思っていて、超音波の検査装置ってそれなりに高いし、なかなか買える値段ではなかったりとか、あれだってGEのやつだって、80万だか90万だかするはずなんですよ。基本的に医療機器って高いんですよ。それをとりあえず、超音波あればいい、っていうみたいな環境はあるじゃないですか。無医村みたいなところにとりあえず置いておこうと。とりあえずそれで簡易的な検査ができるので。本当の診断をちゃんとやろうと思ったら、ちゃんと研修受けてやらなきゃいけないじゃないですか。だけど、これがスマートフォンのアプリで出来ると、割とデータの共有もしやすいと思うんですよ。

五十嵐 なるほど、そうですよね。

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「医療機器として作らなければいいんです」これぞホリエモン流、発想の転換のススメ。

堀江 僕はそういう機器を作っていきたいんですよね。超音波だけじゃなくて、例えばMRIとかでも、今は高温超伝導の技術だとかどんどん革新してるし、液体窒素で冷やせる超伝導のワイヤーとか、かなりいいのができてたりするじゃないですか。やはり、古い会社って、なかなかそういうのを新しく出そうとしないじゃないですか。

堀江 今、ヘリウムで冷やしてるんですよね。今ヘリウムも高くなってきてるし

五十嵐 うちに入ったのは、永久磁石ですね。

堀江 永久磁石式のMRIですね。

五十嵐 冷やさなくていいので、ランニングコストが安いんです。

堀江 なるほどね。高性能の永久磁石ができてることによって、そういうのが作られたりしてるのですよね。それをもうちょっと小型化して、安くして売ったりとかっていうこともできるようになると、より診断がカジュアル化するというか、っていう良さもあると思うし。CTとかでもDIYでCT作っちゃったりする人もいるじゃないですか。

五十嵐 そういう人いるんですか?

 

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五十嵐辰男(Tatsuo Igarashi
千葉大学教授 フロンティア医工学センター
http://www.cfme.chiba-u.jp/~igarashi/index.html
1977年、千葉大学医学部卒業。千葉大学医学部附属病院泌尿器科、旭中央病院泌尿器科、済生会宇都宮病院泌尿器科で医員を経て、1984年、旭中央病院泌尿器科医長、1993年より同病院部長に就任。1998年より千葉大学助教授、2003年、千葉大学教授フロンティアメディカル工学研究開発センター教授。 現在に至る。専門は医工学、内視鏡画像処理、泌尿器科学、内視鏡手術。研究テーマは内視鏡画像のパノラマ表示、立体表示、実画像から仮想内視鏡画像の作成など。2008年外科用剪刀でグッドデザイン賞を受賞。

Photograph/Text/Edit=柚木大介 Transcription=logo-01