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ホリエモンWITH Windows隆興の礎を作った伝説の日本人。マイクロソフトを支えた天才プログラマー・中島聡(後編)3/4

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日本では何が起こってるんだ? という状況で海外に出て行きたい

堀江 Vineと戦うんですよね。

中島 僕、Vineを見て、あれをもうちょっとちゃんと押せば「新しいテレビになる」って感じたんですよ。「6秒のビデオをの気持ちよさ」みたいなものにビビッときました。これは逃せないと。だから、ひょっとしたらSNSが入り口かもしれないけれど、最終的にはニュースだったり、スポーツも含めて、「モバイル映像の消費の仕方っていうのはこうあるべきだ」みたいなことがモクモクと湧いてきちゃって……。

堀江 YouTubeって、ちょっと長いんですよね。

中島 僕もそう感じていて、FacebookでYouTubeのリンクが送られてきても、映像の時間が10分って出ると見ないんですよ、長すぎるから。

堀江 YouTubeはあれが、イノベーションのジレンマになってるんでしょうかね?

中島 なってるでしょうね。だから、Vineの6秒が正しいかどうかはわからないけど、今のライフスタイルでは映像はもっと短くなきゃいけないんです。

堀江 僕、今、映像でアイデアがひとつあって、料理の動画を始めようと思ってるんですよ。『クックパッド』は、すごくいいサービスだと思います。でも、テキストだけだと決定的に作り方がわからない部分ってあるんですよ。

中島 わかりますよ。料理なんか、まさに映像で見たほうがわかりやすいわけですから。

堀江 そうなんですよ。ただ、さっきおっしゃられたとこと一緒で、料理も知っているところはスキップしたいじゃないですか。「ここは見なくてもいいわ」って。

中島 だから、そういうユーザーインターフェースが必要なんですよね。

堀江 あと、Instagramが流行ったのって、写真のフィルター機能がるからですよね、おそらく。

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中島 そうですね。でも、僕が作ったのは、フィルターをエディットする機能まであるんですよ。ただ、それは技術としてのことで、最終的にはそれを使ってもらわないといけない。そうすると、使い方を見せるという意味でSNSが必要なんです。Instagramがフィルターによって差別化した部分を、さらに「このフィルターをどう活かすのか」とか、フィルター以外にも「音楽をつけられる」とか、「編集機能がついている」っていうことを、ものすごく簡単にできるようにしたいんです。要するに「究極まで簡単にした編集・フィルター・音楽機能が付いたアプリ」で、それを使うと誰でもすごいビデオが作れちゃうっていう環境のSNSです。あと、Vineの一番の問題点は、0.8%の人しか投稿してないってことなんですよ。

堀江 それは見てる人がほとんどだってことですね。

中島 だから、僕はそれを40%とか80%とかに変えたいんです。

堀江 みんなが投稿するようにと。

中島 まだ、そこには伸びしろがあるんです。Vineがやってることは、氷山の一角でしかないんです。

堀江 じゃあ『Road Movies』(動画編集アプリ)みたいになればいいんじゃないですか。Road Moviesなんか、自分で撮りたくなっちゃいますもんね。

中島 Road Moviesも研究してますよ。Road Moviesをもっと簡単にしたような感じで、その場でパパパッと撮って、「編集して」「音楽をつけて」「投稿して」それで「みんなで話あえて」っていうふうにしたいんです。あとは企画の部分ですよね。たとえば「ご飯」とか「電車」っていうお題がある……。

堀江 僕の知人の女の子は、「おやすみVine」っていうのをやってますよ。

中島 まさにそうですよ!「おやすみ」なんですよ。僕は最終的には、お題だと思っているんです。Photo Shareを始めた時に思ったんですけど、最初はユーザーを集めるのに苦労するじゃないですか。それに、ユーザーが入ってきても何をしていいかわからない。だから、僕は自分でサンプルを出し始めたんですよ。その時に盛り上がったお題が「ご飯」と「おはよう」と「夕焼け」だったんです。お題を提供してあげると、みんなマネをし始めるんですよ。

堀江 ちょっとお見せしますけど、このコのおやすみVineは結構いいんですよ(笑)

中島 「舞台の稽古初日に行ってきました。もうちょっと台本読んで寝ます。また明日、おやすみ♡」……。萌えますね(笑)。

堀江 いいでしょ、これ。

中島 そういうのをちゃんとサービスの中に組み込みたいんですよ。

堀江 「おやすみ」とかだったら、すぐ集まりますよね。

中島 それから、女のコが「あなたダメじゃない!」って怒ってるのも。ちょっとMっ気のある人はたまらないと思いますよ(笑)。

堀江 「この、豚野郎!」みたいなやつとかですね(笑)。

中島 でも、本当なんですよ。そういうお題があるとわかりやすい。自分がどうやって参加したらいいかもわかるし、見ているだけの人も楽しい。それで、「おやすみ」とか「元気出してね」とか「ダメじゃない」とか言われて、日本人がやたら盛り上がってる。「日本では何が起こってるんだ?」という状況で海外に出て行くのがいいと思うんです。

堀江 ありですね。