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ホリエモンWITH 「日本初のタクシー配車アプリを開発」 日本交通・川鍋一朗が語るタクシー業界の未来とは? 後編1/2

ホリエモンWITH 堀江貴文 川鍋一朗

<前編はコチラ>

利益よりもお客さんのメリットを考えてサービスを充実させる

堀江 タクシー業界では、日本交通さんとMKさんが突出してサービスに力を入れている印象を受けるんですけど……。

川鍋 そういう印象を抱いていただけるなら、作戦勝ちです(笑)。

堀江 なんか、この間も「日本交通のタクシー配車アプリが優先予約サービスを始めた」っていうニュースを見たんですけど。

川鍋 はい。混み合う時間帯などにどうしても予約したいというお客さまには、980円お支払いいただいて予約をお受けすることにしたんです(台数制限やネット決済アカウントへの登録などの条件がある)。実は、タクシー会社ってあまり予約を受け付けないんですよ。

堀江 なんでですか?

川鍋 たとえば、堀江さんから「朝の10時に六本木に来てくれ」と予約をされると、そのタクシーは街を流すのをやめて9時くらいから待機していないといけないんです。もし、9時くらいに「まだ時間があるから、大丈夫だろう」と六本木を流していて、乗ったお客さまから「千葉に行ってくれ」と言われたら、10時までにはまず帰ってこれませんよね。だから、1時間くらい前から近くで待ってなくてはいけないんです。

堀江 ああ。

川鍋 タクシーは街を流していると、1時間でだいたい3500円ぐらい稼げるんですよ。ですから、1時間仕事ができないと3500円の損失になる。それを考えるとなかなか予約を受けづらいんです。もちろん3500円いただけるのなら、1時間お待ちして予約を受けてもいいんですけど。

堀江 まあ、そうですよね。

川鍋 でも、そうしたニーズがあるので、たとえば980円余分に払ってもいいというお客さまには、「朝○時台の○○区なら○台まで」というような枠を決めて、予約を受け付けるようにしたんです。

堀江 そうだったんですね。

川鍋 あと、「陣痛タクシー」というサービスもやっています。事前に登録をしていただければ、出産予定日の前後1カ月は最優先でその妊婦さんに配車する。そうすると、たとえ雪が降っていてもすぐにタクシーで病院などに行くことができるんです。実は「公共交通機関というのは申し込み順に受け付けないといけない」という暗黙のルールがあるんですが、妊婦さんなど、特別な事情のあるお客さんには優先的に配車しましょうというサービスをしているんです。

堀江 細かいところでいうと、日本交通さんはスマホの充電器が車内についてますよね。あれ、なんで他の会社とかはやらないんですか?

川鍋 あれ、ひとつつけるのに3500円かかるんですよ。それで、みなさん「高い、高い」って言ってやらないんです。

堀江 高くないでしょ。

川鍋 そうですね。お客さまに与えるメリットを考えると全然高くないと思うんです。国際自動車さんは、USBのジャックを車内につけているんですよ。ですから、コードを持っている人は充電できるんです。

堀江 うんうん。

川鍋 そこは当社でもすごい議論があって、国際自動車さんのようにコンソールボックスにUSBジャックが埋め込まれているほうが、見た目がきれいなんです。それに「スマホの充電をする人はコードを持っているんじゃないか」という意見もありました。でも、私もしょっちゅうスマホを充電していてコードも持ち歩いているんですが、たとえばタクシーに乗っている10分間のためにわざわざコードを出してつけるのは面倒くさいと思うんです。ブラブラしていて恥ずかしいけれども、コードがついていたほうがお客さまは使いやすいだろうと。

堀江 たしかにそうですね。うちの社用車もコードをブラブラさせてますよ。

川鍋 やっぱりブラブラですか(笑)。

堀江 僕はもう、車に乗ったらパッとつけたいんです。いちいちカバンの中からコードを出すなんて面倒くさいですよ。

ホリエモンWITH 堀江貴文 川鍋一朗

川鍋 そうですよね。でも、そうすると今度は、「コードが短くて話しにくいから長くしろ」という声もあったりして……(笑)。

堀江 タクシーの車内でも、もっとイノベーションしてほしいというところがあるんですよ。

川鍋 どんなところですか?

堀江 カーナビがクソですよね。

川鍋 ハハハハハ(笑)。カーナビですか。

堀江 一番、言いたいのはそれです。

川鍋 それは「カーナビが道をサポートできていない」ということですか?

堀江 いや、まず年配の方でやり方がわからないっていう人がいて、そういうのは言語道断ですよ。それから入力が遅い。

川鍋 遅い?

堀江 「東京都……港区……え〜と六本木……何丁目」みたいにすごく時間がかかるじゃないですか。

川鍋 下手すると「ちょっと待ってくださいね」って言って、止まるみたいな。

堀江 そうそう。でも、スマホって今、音声入力できるじゃないですか。

川鍋 そうですね。

堀江 たとえば、iPhoneで「麻布十番、中国飯店、富麗華」って言ったら、目的地がバシッと出るじゃないですか。住所だって入れる必要がない。

川鍋 おっしゃる通りです。

堀江 1回だけiPadを導入してた個人タクシーがあったんですけど、せめて、それくらいのことはしてほしいんですよ。あとはスマートチェックアウトと領収書の発行ですね。領収書はもうメールでいいっていうか、ビビビビビビッて領収書が出てくるのを待ってるのも嫌なんですよ。

川鍋 ハハハハハ(笑)

 

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