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アドバンスデザイン 本田正が語る“データリカバリー”の未来 前編1/2

ホリエモン アドバンスデザイン 本田正 堀江貴文

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本田正 Tadashi Honda
アドバンスデザイン株式会社 代表取締役社長
http://www.a-d.co.jp
“日本初のデータ復旧・データ復元・データ修復専門企業”として、1995年に設立。最も歴史あるデータ復旧企業として長年積み重ねたノウハウを持ち、世界最大手のハードディスクメーカーの一つであるSEAGATE社と業務提携を結ぶことで、世界最高レベルのデータ復元技術を保持。

 

今はデータの仮想化が進み、リカバリーがかなり難しくなっている

堀江貴文(以下、堀江) 『アドバンスデザイン』さんは、ハードディスク内の必要のなくなったデータを完全に消去したり、間違って消してしまったデータを復旧させるサービスをやっているわけですよね。

本田正(以下、本田) はい、そうです。

堀江 以前、香港の芸能人がパソコンを修理に出した時、中に入っていたわいせつ画像が流出した事件がありましたよね。

本田 はい。ありましたね。

堀江 ああいうことは、今後も起こりうるんでしょうか?

本田 そうですね。十分、あり得ると思います。コンピュータを修理に出した時に限らず、コンピュータを廃棄する際や使っているコンピュータそのものからデータが盗まれる可能性がありますから。

堀江 たとえば、アドバンスさんにあるデータを消してもらいたいと頼むと、担当者はその内容を見るわけですよね。そこからの漏洩というのはどうなんですか? そのへんは、どういう対策をされているんですか?

本田 私どもは、オンサイトでデータの消去をしています。オンサイトというのは、例えば堀江さんから依頼があったら、堀江さんの会社に行って、その場でデータを消すということです。これだと社内からデータが出ないので、流出の可能性は少なくなります。また、弊社はISO27001(情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格)を取っていて、社員教育を厳しく行っています。

ホリエモン アドバンスデザイン 本田正 堀江貴文

堀江 じゃあ、これまで訴えられたことはないんですか?

本田 ないですね。

堀江 じゃあ、もし訴訟になったら?

本田 うちの会社から情報が漏洩したということになると、おそらく会社は潰れます。

堀江 ほー。

本田 だから、そこだけは万全の対策をとっています。

堀江 じゃあ、逆にデータをリカバリーしてくれという場合は? 最近はオンラインストレージサービスが、もてはやされているじゃないですか。

本田 そうですね。でも、「オンラインだからデータがなくならない」わけではないんです。データが消えてしまう場面というのはいくらでもあって、特に防げないのはヒューマンエラーです。どんなにシステムが完璧でも、間違って消しちゃうことがある。

堀江 そうですね。

本田 それに、いいシステムであればあるほど、変更されたデータが瞬時にシステム中に反映されてしまう。だから、データのリカバリーというのは、かなり難しいですね。

堀江 でも、その差分をロギングするシステムもありますよね。上書きした場合とか。

本田 あります。できるだけエラーがあっても大丈夫なようにはなっているんですが、それも時間の問題です。ある時間が経つと、その差分も増分も修正されてしまいます。

堀江 まあ、そうでしょうね。そういうオンラインストレージサービスでの、データリカバリーの依頼とかはあったりするんですか?

本田 あります。詳細は言えないですけど(笑)。

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堀江 あるんだ。

本田 あと、最近はデータがどんどん仮想化されていて、実際にデータのある場所が表示されている場所とまったく違っていたりすることがあるんです。

堀江 ああ。

本田 例えば、ストレージプールという概念がありますよね。これは、データがひとつのハードディスクの中にあるわけではなく、複数のハードディスクを組み合わせて仮想のハードディスクを作っているわけです。だから、データをリカバリーする場合にも戻すのが難しくなるんです。

堀江 そうでしょうね。

本田 昔は、ハードディスクが壊れてしまったなど、物理的な障害でデータを直すのが難しいと言われていたんですが、今はもうかなりのところまで復旧できます。しかし、最近はデータを消してしまった場合など、「データの冗長化をどのようにしているのか」とか「どのようにデータが仮想化されて置かれているのか」といった理論的なことが全部わからないと戻せないんです。今は、その理論障害のために直すのが難しくなってきています。

堀江 今は、そのへんの技術が進歩して、より複雑になっているからリカバリーが難しいと。

本田 そうですね。直せない業者さんもだんだん増えてきていますし、直すのにも時間がかかります。データリカバリーというのは大事なデータを戻すことですから、やはりスピードは重要です。データが消えてしまってから業者を選定して…なんてことをしていたら、余計に時間がかかってしまいます。しかも、大企業ほど時間がかかる傾向にありますから。

堀江 うんうん。

本田 先ほど堀江さんがおっしゃったオンラインストレージはパブリッククラウドと言われてますけど、企業内だけでもプライベートクラウドという形で利用してるところも多いですから、そういうシステムの場合には、やはり復旧に時間がかかるものが多いです。だから、少しでも早くリカバリーするために、データが壊れていない時に復旧業者を選定して、NDAなりを交わしておくことが必要なんですよね。それだけでも少なくとも数日は早くなるので。

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