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アドバンスデザイン 本田正が語る“データリカバリー”の未来 後編2/2

ホリエモン アドバンスデザイン 本田正 堀江貴文

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日本に足りないものはパワープレイ

本田 堀江さんもそういう気持ちはあるんじゃないですか? 堀江さんはロケットの開発をしていますよね。

堀江 そうですね。でも、僕の場合はロケットを自分で飛ばしたいとか、新しい技術などにはすごく興味があるんですけど、それ以外はあまり興味がないというか……。ロケットの場合、技術者や研究者は「国から予算をもらって、最先端のものを作ろう」という意欲はあるんでしょうけど、「国から予算がつかなかったらできません」みたいなところがあると思うんです。それは、これまで国家主導でやってきた弊害でもあるし、やっぱり軍事技術なので、その拡散は止めたかったということもあるでしょう。でも、僕は北朝鮮がICBMの「テポドン2」を作ったことがきっかけだと思うんですけど、北朝鮮が作れるようになったら、もう規制してもしょうがないと考えたんでしょうね。

本田 ああ。

堀江 アメリカのすごいところって、例えば暗号技術も1980年代までは輸出規制がかかってましたけど、90年代から積極的に輸出していこうという戦略に変わりましたよね。それは、セキリュティ産業でアメリカがトップに立つという意志の表れだと思うんです。輸出することでテロリストなどに暗号技術が使われるわけですけど、「規制したところでテロリストは使うだろう。それならアメリカは暗号技術をもっと進めておこう」と考えたんですよ。

本田 なるほど。

堀江 そこで、DARPA(米国国防高等研究計画局)とかNSAとかもそうですけど、民間に事業投資をして、そこからシード技術を吸い上げているんです。

本田 そうなんですね。今回、うちがNSAを獲ってすごくいいなと思ったのは、アメリカは技術が抜きん出ていると、すごく誉め称えてくれるんです。そういう評価を得られることを、研究者や技術者はとても喜ぶんですよ。でも、日本では逆に叩く方向だったりする。

堀江 それは、叩くのもそうですし、やっぱりパワープレイができてないからですよ。

本田 パワープレイ?

堀江 中国の『Xiaomi(シャオミ)』って、設立してからたった5年間で何千億円を売り上げる会社になったんです。今、Mi4っていうのがシャオミのスマホの最新機種で、これはiPhone6のコピーなんですけど、僕はiPhone6に完全に勝っていると思います。まず、価格が半額。それにUIがすごくいい。触り心地もいいし、液晶も大きい。動作もスピードもサクサクだし、Androidベースなんですけどデザインもいい。iPhone6はジョブズがいなくなって最初の製品だからか「やっぱり、デザインが残念だね」という意見が多いんですが、Mi4はデザインが尖ってます。日本では電波法の問題で使えないんですが、この“安くて高性能”ぶりはすごいなと思いました。

本田 へー。

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堀江 アメリカや中国では、こうした勢いのある会社は未上場でも一気にお金が集まってくるんです。シャオミは上場してない段階で1000億円とか調達しちゃうんですよ。

本田 日本は上場しても、それほどの資金が集まりませんからね。

堀江 ですよね。そうしたパワープレイが、日本はできないですよね。

本田 たしかに。あと、日本は基礎研究が弱いからか、何をやるべきなのかということがわかってないから、すごく効率が悪い。

堀江 先につながる技術をやってないんですよ。例えば、スパコンやってどうするのか。その先に大きな産業を作り出せるのかということが明確ではない。だから、大企業にそれを任せるんじゃなくて、ちゃんとやる気のある社長がいたら、何十億円、何百億円というお金を未上場の段階で入れて、そこにやらせてみる。10社のうち半分が失敗してもいいじゃないですか。そういうお金を投資するかしないかだと思うんですよ。日本の企業には世界で戦える技術のシードがたくさん潜んでいるんですから。

本田 大きな会社ではないところにもチャンスを与えてほしいですね。

堀江 ベンチャー企業とかにもですね。

本田 そうですね。

堀江 本日は、ありがとうございました。

本田 こちらこそ、ありがとうございました。

 

Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保

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