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AIの有効活用と人財の育成はいま取り組むべき“事実” 後編 1/2

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<前編はこちら>

AIはヒット曲を連続して作ることができるかもしれない

堀江 僕は、AIの面白さって人間臭いところにあると思っているんです。

岡田 と言いますと?

堀江 人間の進化って、生命体の試行錯誤によるものですよね。何らかのインセンティブ(誘引、外部刺激)があって、それに対してPDCAサイクル(plan-do-check-act cycle)がゆっくりと回っている状態だと思うんです。

岡田 ええ。

堀江 AIのディープラーニングのポイントって、要はPDCAサイクルを高速で回すということじゃないですか。

岡田 確かにそうですね。速度でいうと人間の学習スピードは、おせじにも早いとは言えないです。

堀江 スピードは本当に違いますよね。でも、生物とディープラーニングは似ていると思うんですよ。手法は違うんだけど考え方が似ている。つまり、たくさんの試行錯誤をして、その中から最適解を見つける。そこがすごく面白いと思います。結局、ただのデータの羅列じゃないですか。

岡田 そうですね。ただ、人間とAIが根本的に違うのは、“音楽”に関する部分かもしれません。AIは、まだ音楽が理解できないんですよ。

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堀江 でも、曲は作れますよね。多分、人間よりもいい曲が作れるんじゃないかなあ。曲には、すでに人間が見つけている理論があるじゃないですか。例えば、ヒットする鉄板のコード進行とかありますよね。そして、頭のいいヒットメーカーは絶対にそのコードに頼った曲作りをしないらしいんです。なぜなら、それをやっちゃうと最高の曲は作れるけれど、そこで曲作りが終わってしまうからだそうです。でも、一発屋はそれがわからずに、最高の曲を作ってブレイクして一発で終わるわけです。

岡田 なるほど。

堀江 でもAIなら、その鉄板コードで曲を作った後もそれで終わりではなくて、その次の鉄板コードを見つけられると思うんです。

岡田 はい。

堀江 今、楽器は全部デジタルだし、ボーカロイドで声まで出せるから絶対にいい曲ができますよ。人間がまだ発見していないメロディラインとか、人間が発見していない心地よいコード進行とか、たぶんあると思います。曲を理解するAI同士が試行錯誤を繰り返して、「これだ!」みたいな(笑)。

岡田 それはあると思います(笑)。

堀江 何億曲も入力すると、最強の曲がわかるんじゃないかなあ。

岡田 確かにそういう面はありますね。

堀江 なんでみんなやっていないんだろう?

岡田 私たちは、そういうことを “事実”としてわかっているけれど、それが他の人にはなかなかわからないんでしょうね。

堀江 AIって、もうPepperとかじゃないんですよ。Pepperとか囲碁とか、どうでもいい。それよりも、AIの「ボカロP」が出てきて『千本桜』を超える曲を作ったとしたら、これはすごいですよ(笑)。

岡田 いいですね(笑)。

堀江 世界初のAIPが曲を作って、初音ミクに歌わせて、歌詞まで作れたらいいなあ。歌詞は五十音の羅列だから作れますよ。もしかしたら、「もう日本語じゃないよね」っていう歌詞が意外といけたりするかもしれない。日本語じゃないけれど、聞いてるとなんだか気持ちいいっていう曲ができるかもしれないですね。

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岡田 それはあると思いますね。歌詞も日本語的解析から入るのと、音的な解析から入るのと2通りがあると思いますけど、絶対に音的な方がうまくいくと思います。

堀江 そうですよね。例えば「川の流れのように」みたいなヒット曲の歌詞はすごくスコアを高くして、全然売れていない曲はスコアを低くして50億曲とか入れると、言葉じゃないけれど気持ちいい曲がアウトプットされる気がします。

岡田 そうですね。

堀江 「この曲、よくわからないけど気持ちいいね」ってことになると、ビジュアルとか勝手に作る人が出てくる。美少女キャラでね。

岡田 そうですね。それをYouTubeやニコニコ動画にアップするみたいな。

堀江 そうそう。そうなるとすごく普及するし、それがオリコンで1位とか獲ると、もうやばいですね。AIで囲碁やってる場合じゃないですよって(笑)。

岡田 (笑)。

堀江 AIが本格的に曲を作る時代が来ますよ。「ヒットチャートのトップ10が全部AIの曲」という時代が5年以内にきてもおかしくないと思います。

岡田 フジロック的なものもAIできますよね(笑)。

堀江 それ、絶対にできますよ。

次のページに続く

 

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