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「アクアリウムを広めたい!」 高倉葉太が語る サンゴ飼育&研究の未来とは? 前編 1/2

高倉葉太 Youta Takakura
株式会社イノカ代表 1994年、兵庫県生まれ。2013年、東京大学入学。2016年、モノ作りサービス会社「Makership」の創業メンバーとして参画。COO(最高執行責任者)に就任。2019年東京大学大学院卒業。2019年4月、アクアリウム設置会社「イノカ」設立。

人為的な環境汚染によってサンゴが死滅している

堀江貴文(以下、堀江) 高倉さんは、アクアリウム(水生生物の飼育設備)を広める会社をやられているんですよね。

高倉葉太(以下、高倉) はい。水族館などでは飼育が難しい生体を飼育したり、宮崎県の小学校の廃プールを使ってサンゴの養殖事業に向けて活動しているGreen Fingersと共同でサンゴの研究をしたりしています。サンゴって骨格を形成するんですけど、強い骨格ができる水流などを調べているんですよ。

堀江 へー。

高倉 研究者でもサンゴをうまく飼育できる人って、あまりいないんです。

堀江 なんで、いないんですか?

高倉 日本でサンゴの研究が一番盛んな場所は沖縄なんですが、沖縄は基本的に海に生息しているサンゴで研究します。なので、あまり飼育をしないんです。あと、やはり飼育にはコストがかかります。それにサンゴの飼育法が確立したのが最近なので、ノウハウが研究者にまだ普及していないんです。

堀江 僕、20年くらい前からスキューバダイビングをやっているんですが、20年くらい前の沖縄って、サンゴがすごくきれいだったんですよ。でも、最近はサンゴが死んじゃってますよね。あれ、なんで死んでるんですか?

高倉 よく「温暖化が原因」と言われるんですが、それよりも人為的な問題が多いんです。例えば「ツバル(南太平洋の島国)が沈みかかっている」という話がありますよね。ツバルは周りにサンゴ礁があって、サンゴ礁が“自然の防波堤”の役割をしていたんです。でも、人口増加などにともなう生活排水のたれ流しやゴミの投棄などの環境汚染によって、だんだんサンゴが死んでいった。そのため自然の防波堤がなくなって、今までより高い波が島に来てしまうようになったんです。

堀江 ツバルのような国は、サンゴの有無が死活問題になっているんですね。

高倉 そうですね。

堀江 僕、数年前にイースター島(南太平洋の島・チリ領)に行ってきたんですよ。イースター島ってすごく大きな島(大島の約2倍)なんですけど、絶海の孤島でタヒチからもチリからも約4000kmくらい離れている場所にある。で、イースター島は人口の増加とともに、森林伐採が進んで森がハゲ山になった。さらに土砂なども流出して、完全に環境が破壊されちゃったんですよ。だから、今は資源がないので、食料などをチリから空輸してもらっているらしいんです。沖縄もそういう環境汚染のようなものがあるんですか?

高倉 そうですね。沖縄の場合も観光客の増加によるゴミ処理問題、赤土の流失、辺野古の埋め立てなどがあります。こうした人為的な環境汚染がサンゴに与える影響は大きいと思います。

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