WITH

「アクアリウムを広めたい!」 高倉葉太が語る サンゴ飼育&研究の未来とは? 後編 1/2

<前編はこちら>

アクアリウムを通じたコミュニケーションを大事にしたい

堀江 陸上でサンゴの飼育や養殖をするメリットってなんですか?

高倉 メリットとしてまずあげられるのは、沖縄のような環境以外でも、例えば海無し県でも養殖が可能というところです。そして趣味でアクアリウムをやっている人たちの飼育技術を、研究者とマッチアップさせるというのが大きな目的です。あとは、水槽をシェアオフィスやパブリックスペースなどに置いてもらって、入居者同士のコミュニケーションを生んだり、サンゴのことを少しでも多くの人に知ってもらったりすることですね。

堀江 水槽を置いてもらうというのは、どういうビジネスモデルなんですか?

高倉 まず、水槽と飼育機材などを一括で買っていただいて、メンテナンスは我々がやります。お客さんは餌やりとガラス面の掃除ぐらい。

堀江 具体的にいくらぐらいでやっているんですか?

高倉 水槽と飼育機材の初期投資が約100万円くらい。あと、メンテナンスが月に5万円からです。

堀江 100万円か。悪くはないですね。

高倉 やっぱり、生物が生き生きとしている水槽って美しいんですよ。そういう本物のアクアリウムを広めて行きたいと思っています。

堀江 あれ、これ、海ぶどうですよね。

高倉 そうです。海ぶどうを育てて、みんなで食べたりしています(笑)。

堀江 面白い!

高倉 「アクアリウム×食」というのも、これから挑戦して行きたい分野なんです。こういう水槽を置いていると「この魚って食べられるの?」「このウニ食べられるの?」って、よく聞かれるんです。ですから、実際に食べられるものをみんなで育ててみようと……。

堀江 いいですね。

高倉 他にはテーマパークなどに水槽を置いてもらって、「これはあなたのサンゴです」と来場者に所有権を売るということも考えています。近くに同じ種類のサンゴがふたつあると、成長していくうちにひとつの個体になったりするんです。ですから、カップルにそのふたつのサンゴの所有者になってもらうことで、テーマパークや定期的なイベントなどのリピート率を上げるとか。そういうアイデアを出して行きたいと思っています。

堀江 なるほど。

高倉 あとは、ストレートに「水槽で育てたサンゴを沖縄や宮崎の海に返しましょう」という提案ですね。

堀江 これ、ヤドカリですか?

高倉 はい。ヤドカリはこの水槽に150匹くらいいるんですよ。

堀江 そんなにいるんだ。

高倉 サンゴのライバルって、コケなんです。だから、水槽の中にコケを食べたり、駆逐する生物を入れることでサンゴに栄養がいくようにしています。

堀江 なるほどね。

高倉 ヤドカリの他にもいろいろ入っていて、マガキガイは砂の中に潜って砂を掃除してくれます。タカラガイはヤドカリが入れないような岩の裏を掃除する担当。それからコシダカウニは大きめの海藻を食べてくれるんです。

堀江 すごいな。

 

次のページに続く