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ホリエモンWITH 星野リゾート星野佳路が語る日本の観光の未来とは。その4

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日本の祭りを世界に向けた観光資源に。

堀江 日本の観光っていうとあと、お祭りをもっとやった方がいいって思ってるんですよ。日本の祭りはあまりにも海外に知られてないって気がすごくするんです。だけど、世界の祭りって、意外と知られてるじゃないですか。例えば、リオのカーニバルはみんな知ってるわけだし、タイのバンコクだとソンクラーンっていう水かけ祭りも世界的にすごく知られていて、世界中から観光客が訪れるわけです。徳島県の阿波踊りにしても、あれだけのお祭りなのに、外国人の観光客、全然いないんですよね。完全にドメスティックなので、日本国内でもあんまり知られてなくて徳島県人だけのものになっちゃっていて。だけど、ものすごいポテンシャルあるなって思うんですよね。

星野 確かにそうですね。ねぶた祭りに行ったことありますか?

堀江 ねぶた行ったことないんですよ。今年行こうかなと思っていて。

星野 うちの青森屋っていうのは、ねぶた祭りをテーマにしてましてね、ねぶた祭りの時は本当に盛り上がるんですよ。あれはやっぱり、堀江さんが言うようにポテンシャルあると思いますよ。世界の人たちは驚くと思いますね。

堀江 高知のよさこいって新しいお祭りだけによく考えられていて、すごく単純なリズムを覚えればあとはどんなアレンジをしてもいいんですよ。それを見た北海道の大学生が、それを持ち帰って札幌でよさこいソーラン祭りっていうのを始めて全国にどんどん広まって。ああいう感じのお祭りってすごい観光資源だと思うんですよね。それをアピールするためにどうしたらいいかっていうのまで考えたんですよ。それをぜひやって欲しい。

星野 どうしたらいいんですか?(笑)

堀江 映画にするんですよ。

星野 映画にする?

堀江 ハリウッド映画。昔「ロスト・イン・トランスレーション」という映画があって、結構日本の東京サブカルチャーをうまく投影してて。日本をフィーチャーした映画って「さゆり」とか、「ラストサムライ」とか、そういうのばっかなんですよ。サムライ、芸者みたいな。日本のリアルを描いた映画ってほんとなくて。お祭りをテーマにロードムービーみたいなものを作ると面白いなって。例えば、トム・クルーズが日本に来て、お祭りを2ヶ月くらいかけて、それこそねぶたも体験して、阿波踊りも、よさこいも。祇園祭とかそういうのを全部体験して、ロードムービーにするとかなり楽しんでもらえるのかなって思うんです。

星野 さっき堀江さんが海外のお祭りと日本のお祭りの違いを言った時にちょっと思ったんですけど、短すぎるっていうのがあると思うんですよね、開催の期間が。観光の事業の立場で言うと、もう少し長くして欲しい。

堀江 何日ぐらい?

星野 1週間。う〜ん、オリンピック開催期間の2週間くらいかな。

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堀江 でも、阿波踊りは4日間やってますよね。

星野 そうですよね。でもメイキングってあるじゃないですか。練習とか前夜祭、参加できるイベントも含めて。もうちょっとね、できれば一週間お祭りがあるんだけど、その1週間前から来ても楽しめるみたいな。

堀江 僕はそれだったら、スタンプラリー的に3つとか4つとか楽しむって方が。

星野 各地域に事業者っているじゃないですか。祭りだって言ってそこのプロモーションに力を入れるには、2週間ぐらい設けられる期間がないと、なかなか動かないですよ。地域の人たちだけで十分潤っちゃう2日間のために投資出来ないとかそういうことなんだと思います。

堀江 なるほど。キャパができないということですか。

星野 やっぱり観光で世界に情報発信するという時、2週間ぐらいあってくれるとすごくみんなが乗りやすくなると思うんですね。今のお祭りをちょっと変形するぐらいでいいと思うんですよ。前の準備期間を含めて見せられるものに演出しちゃおうという感じで構わない。

堀江 祇園祭りはそんな感じですよね。長いですよね。

星野 だから結構観光呼んでるじゃないですか。

堀江 あれは1カ月以上ありますからね。

星野 期間をうまく演出してもらうのと。参加できることを増やすのと、観光向きに少しいろんなアクティビティを増やして、更に映画で世界に発信するとかってことだと全然変わってくると思いますね。

堀江 僕、一桁変わると思うんですよね。阿波踊りって多分4、50万人来るんですよね。4、500万人来るポテンシャルがある。

星野 リオのカーニバルくらいのポテンシャルがあると。

堀江 あのポテンシャルはあると思いますよ。それぐらい楽しいと思います。

星野 日本に1つか2つあれぐらいのポテンシャルってすごいですね。日本文化って。さっき言った京都、北海道、東京の他に国外からの人気観光都市をもう一つ。

堀江 もう一つ、と言わず10個ぐらいあってもいいと思いますね。

星野 祭りは地方が目立ついいチャンスかもしれないですね。

堀江 そうなんですよね。僕がやっぱり、祭りってキーワードで来てもらうっていうことは、すごくありかなって思っていて。

星野 行くならその時に、みたいな感じですよね。ねぶたなんかもそうですから。今年一緒に行きますか?僕、アレンジしますよ。

堀江 ぜひぜひ。ねぶたっていつぐらいなんですかね。

星野 ねぶた、8月ですね。

堀江 あー、でもそうか….

星野 そうなっちゃうんですよ。時期も考えないきゃ駄目なんですよ。8月なんかに来てもらってもね、いっぱいの夏休みに来たってしょうがない(笑)。できれば祭りの時期をちょっとズラす!できれば。阿波踊りっていつですか?

堀江 阿波踊りもその頃ですね。

星野 みんなズラす。重なっちゃってたらロードにならないじゃないですか。もうね、祭りの分散!

堀江 ハハハ そろそろ時間のようですね。今日はありがとうございました。

星野 ありがとうございました。

 

星野佳路(Yoshiharu Hoshino
株式会社星野リゾート 代表取締役社長
1960年長野県軽井沢生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、アメリカのコーネル大学ホテル経営大学院修士課程へ。その後、日本航空開発、シティバンク等を経て1991年に (株) 星野リゾート代表取締役に就任。2001年からは山梨県リゾナーレの経営権を取得して再生させ、アルツ磐梯の経営に参加し業績を立て直すなど、その運営力を活かした経営再建事例が注目された。国土交通省の観光カリスマ百選選定委員会から 「第2回観光カリスマ」 としても認定され、日本の観光産業振興のカギを握る経営者として注目されている。現在全国で32のリゾート、旅館を運営中。

Photograph/Edit/Text=柚木大介 Transcription=logo-01