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メタップス佐藤航陽 対談を終えて。

対談を終えて

堀江貴文 佐藤航陽 ホリエモンWITH

対談を終えた佐藤氏に堀江の印象など率直な感想を伺った。

堀江さんとの話は純粋に楽しかったです。こちらの話の意図を完璧に理解して、その先の話題を振ってくるので、速いテンポで会話が進みます。「10」話すと「20」を理解する人ってのはこういう人なんだなと。今回のような“通貨の未来”といったテーマで議論ができる機会は少ないですから、本当に面白かったです。

自分のいる業界以外のテーマって詳しくないのが普通なんですけど、それぞれの話をずっと深めていくと全部ひとつにつながっていることが多い。その共通項を「原理」や「真理」と呼ぶのかもしれませんね。堀江さんは知識と経験のカバーする範囲が異常に広いから、複数の領域にまたがるテーマでもすぐに共通項を見つけてつなげる事ができるんじゃないかな。
シリコンバレーには『Netscape』や『PayPal』の創業者達みたいに、新しいテクノロジーが社会に与える影響をパッと理解して、経済との橋渡しができる人がけっこういますが、日本だとそういう人は本当に希少です。
 ちょうど私が10代後半の時にライブドア事件をテレビを通して見ていました。あれを見た時に自分は絶対に「世界」をフィールドに活動しなければいけないと強く感じましたね。あの事件がなければ、私は東京で弁護士になっていたでしょうね。堀江さんのような“飛び抜けているがために周囲と合わせることが難しい才能”を社会にどう還元していくか、これはまさにその国の手腕だと思います。アメリカは西(テクノロジー)も東(金融)も本当にこれがうまい。“力があり余り過ぎてはみ出してしまう人たち”のエネルギーを社会全体の役に立てる、そんなエコシステムができているように見えます。
活版印刷技術を発明し本を一般に普及させたヨハネス・グーテンベルクも、現在の電力の標準である交流送電を作ったニコラ・テスラ(エジソンは直流送電)も超リスクテイカーで経済的な成功は別の人の手にわたってしまいましたが、結果的に彼らの活動は後世の様々な人たちに影響を与えて、それが今日のGoogleやテスラ・モーターズを生み出すきっかけとなったと考えると、その価値は計り知れません。きっと堀江さんも、本人は気づかないところで多くの人の人生の選択に影響を与えているんだろうなと勝手に想像していました。

最後に、Appleの有名なキャンペーンで「Think Different」がありますが、堀江さんはまさにこれで、好きな人も嫌いな人も賞賛する人もけなす人も、まあ「無視できない人」だなと(笑)

「クレージーな人たちがいる。 反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。 四角い穴に丸い杭を打ち込むように 物事をまるで違う目で見る人たち 彼らは規則を嫌う。彼らは現状を肯定しない。 彼らの言葉に心をうたれる人がいる。 反対する人も、賞賛する人も、けなす人もいる。 しかし、彼らを無視することは誰にも出来ない」(「Apple Think Different」http://www.apple-style.com/thinkdifferent_mov.html より )

 

佐藤航陽(Katsuaki Sato)
株式会社メタップス 代表取締役社長
1986年福島県生まれ。2007年に株式会社メタップスを設立。Androidアプリ収益化事業などを展開。現在、東京、シンガポール、香港、台湾、サンフランシスコ、韓国、中国を拠点に活動している。

Photograph=柚木大介  Edit/Text=村上隆保 Transcription=logo-01