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「仮想の物体を触ることができる」 工学博士・玉城絵美が開発した 新「ポゼストハンド」とは?後編2/2

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今、東大発のベンチャー起業が増えつつある

堀江 だけど、これはいろんなものに応用できそうですよね。バーチャル手術とか。

玉城 本当は『ダビンチ(手術支援ロボット)』のような方向に行きたいんですけど、まだ、そこまで細かく制御できてないので。

堀江 でも、もっと細かくできそうですよね。

玉城 できると思います。手でモノを制御するとかモノ動かすのは、キーボードとマウスとマルチタッチがあまりにも便利すぎて、1960年代くらいからあまり進化していないんですよ。だから、そろそろ新しい技術が出てきてもいいんじゃないかと思っています。ポゼストハンドがそのひとつになれば、うれしいんですけど。

堀江 いやぁ、ポゼストハンドは面白いですね。でも、これで商売になってるんですか?

岩崎 一応、なってます(笑)。

堀江 『H2L』は、東京大学発のベンチャーですよね。

玉城 そうです。この事務所はシェアオフィスなんですけど、ほとんどの人が東大卒で博士か、その途中の人たちです。

岩崎 最近は、研究者を少しやって起業する人が増えましたね。

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堀江 へー、時代は変わりましたね。昔はこんなことをやってる人は、ほとんどいませんでしたよ。大学を出たらだいたい大企業の研究所とかに入ってたから。でも、今はみんな当たり前のように起業を始めてるんですね。

岩崎 文部科学省とかも、最近は起業を勧めてるんですよ。

玉城 研究者が起業をするための予算みたいなのがあるんです。

堀江 僕らの頃と全然、変わっちゃいましたね(笑)。

玉城 東大って、官僚にならなかったり、大企業に行かなかったり、研究もしないと「いったい何やるの?」みたいな雰囲気があったと思います。

岩崎 でも今は、工学部の人たちだったら「起業して自分たちの作ったものを世間に広めろ」みたいな感じですね。

堀江 でも、せっかく、こんなにすごいものを作ったんだし、使いたい人もいっぱいいるだろうから広めたほうがいいんですよ。

玉城 ありがとうございます。社会貢献のために頑張ります。

堀江 いやー、今日はとても面白かったです。ありがとうございました。

玉城 こちらこそ、いろいろな刺激を受けました。ありがとうございました。

 

Photograph/Edit=柚木大介 Text=村上隆保