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脳梗塞・不整脈の早期発見を目的とした データ収集アプリを開発。 慶大・木村特任助教が語る ヘルスケア・アプリの未来とは? 1/2前編

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木村雄弘(Takehiro Kimura)
医学博士、慶應義塾大学医学部循環器内科特任助教
1978年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院勤務

ホリエモンが臨床研究用データ収集アプリを体験

堀江貴文(以下、堀江) 慶應義塾大学は昨年11月から、iPhoneを使って国内初の大規模な臨床研究を始めましたよね。木村さんはそのデータを収集するためのアプリ「ハート&ブレイン(Heart & Brain)」を開発されたんですよね。

木村雄弘(以下、木村) はい。ハート&ブレインは、脳梗塞と不整脈の早期発見を目的とした臨床研究用のデータ収集アプリなんですよ。

堀江 今、そのアプリを僕のiPhoneにダウンロードしてみますね。

木村 はい、ぜひ試してみてください。

堀江 (ダウンロードして、アプリを起動)まずは同意書からなんだ。

木村 ええ。臨床研究には最初に参加者の同意を得ることが必須ですから、アプリも同様の流れになっています。

堀江 iPhone内の「ヘルスケア」アプリのデータも利用するんですね。

木村 はい。iPhoneやApple Watchに知らないうちに蓄積されているデータを収集します。ただし、にアクセスをどのデータに許可するかは利用する方が選べます。

堀江 ヘルスケア・アプリのデータは、ハート&ブレイン・アプリを入れているかぎり、自動的にずっとそちらに送られるんですか?

木村 いいえ。これまでに蓄積されたデータの一部を送っていただいて終了です。本当はその後も経過をみたほうが、より詳しいデータが収集できますが、今回は横断観察研究ということで、一度だけのデータ収集になります。

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堀江 なるほど。

木村 そして、その後に不整脈や脳梗塞に関する質問票に回答していただきます。

堀江 質問が続きますね。けっこう面倒くさい(笑)。

木村 質問は全部で21問です。その後、iPhone内のセンサーを利用した運動評価を行います。まずは腕に運動麻痺があるかどうかのチェックです。

堀江 座った状態で腕を伸ばして、片手でiPhoneを持って目を閉じる……これでいいんですか?

木村 はい。最初は右手、次に左手です。

アプリのアナウンス 「準備してください。合図で10秒間、目を閉じます」

堀江 へえ、アプリがやり方をアナウンスするんですね。

アプリ 「3、2、1。目を閉じてください。腕をまっすぐ前に上げてください。……6、7,8、9、10。リラックスしてください」

堀江 これ、ジャイロスコープ使ってますね。

木村 はい。次は顔面の運動麻痺の有無を調べます。アナウンスに従ってiPhoneのカメラに向かって笑ったり、目を閉じたりしてください。

アプリ 「準備してください。カメラが起動します。……3、2、1。カメラに顔を写してください。両目をギュッと閉じてください。……ニッコリ笑ってください。……リラックスしてください」

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木村 スマホの顔認識技術で、ちゃんと笑顔になっているか、目がしっかり閉じられているかを調べているんです。最後は小脳の失調の有無を調べるために、手に持ったスマホを「きらきら星」のような感じで、できるだけ早く振ってください。

堀江 小脳の失調があると振れなくなるんですね。

木村 そうなんです。

堀江 これは加速度センサー使ってるんですね。

木村 はい。これで、一応終了です。あとは実際に動悸がする場合は、その動悸の記録をするオプションもあります。

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