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倒産危機にあった老舗旅館を ITで立ち直らせた! 『陣屋』社長・宮﨑富夫が語る 旅館の未来とは? 1/2後編

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<前編はこちら>

陣屋は「ショールーム」「研修センター」「研究所」の3つの役割がある

堀江 そうなると、もう“旅館コンサルタント”みたいになっちゃってますね。

宮﨑 そうですね。でも、コンサルということではなくて、やっぱりシステムを使っていただいて、長くお付き合いさせていただくということが一番なので。

堀江 『陣屋』さんは旅館というか、もう陣屋コネクトのひとつのショールームみたいな位置づけですよね。

宮﨑 そうなんです。陣屋には旅館以外に3つの役割があって、1つめは“使っているものを見てもらうショールーム”。2つめは“人を育てる研修センター”。3つめが“新しい機能を開発して、旅館という実際の現場でテストする研究所”です。

堀江 へー、それはすごいなあ。ちなみに、今、日本に旅館ってどれくらいあるんですか?

宮﨑 民宿のような小さいところも入れると、約3万ですね。

堀江 それで、こうした情報管理システムを使っているところは?

宮﨑 3000弱と言われています。まだ、10%はいっていないですね。今後は確実に増えていくと思います。

堀江 陣屋コネクトは、導入コストもそれほど高くないですもんね。

宮﨑 1ユーザー月額3500円からです。旅館さんは、それほどコストをかけられないので。

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堀江 たしかに経営危機に直面している場合は、あまりお金をかけられないですからね。この陣屋コネクトの方は、大きくしていく方向なんですか?

宮﨑 そうですね。会社としての成長は「陣屋コネクト」で広げていこうと思っています。うちが旅館を作っちゃうとどうしても競合になってしまうので、あまり増やしていくつもりはないんです。

堀江 そうでしょうね。

宮﨑 陣屋コネクトを使っていただいた旅館さんが成功して、長く続けていただければ、例えば100年続く旅館になれば100年間ずっと陣屋コネクトも使ってもらえる。そっちの方がいいんじゃないかと私は考えています。

堀江 そうなると、「楽天」とか「じゃらん」とかがライバルになってくるんじゃないですか? 僕が楽天の経営者だったら、陣屋コネクト的なシステムを作っちゃいますけどね。

宮﨑 楽天トラベルさんなどが、今、予約システムを作っていますけど、例えば、「現場でどういうオペレーションが必要なのか」「顧客管理はどこまでするのか」ということまではフォローできないでしょうし、そのノウハウもないでしょう。そのあたりで差別化できるんじゃないですかね。

堀江 なるほどね。

 

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