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ホリエモンWITH マンガボックスに見るコンテンツビジネスの未来 その1

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今回のWITHは4月29日に開催されたG1ベンチャー2014より「マンガボックスに見るコンテンツビジネスの未来」をお届けします。

2013年12月のサービス開始からわずか3か月で、300万ダウンロードを記録した「マンガボックス」。人気上位作品は約100万人の継続読者をかかえるなど、早くも紙媒体に並ぶボリュームになりつつある。完全無料で、英語・中国語にも対応しグローバルに展開する「マンガボックス」は、国内市場のカンフルとしてのみならず、日本のマンガをグローバルに発信する切り札として、大きな注目を集めている。今後の収益化と事業成長シナリオをどのように描くのか。コンテンツビジネスはどのように変容するのか。マンガボックス編集長を務める樹林伸氏、サービス展開するDeNA守安社長をパネリストに迎え、マンガHONZ代表を務める堀江貴文氏と共に議論するマンガボックスの次なる戦略とコンテンツビジネスの未来。
 
GLOBIS.TVより抜粋〜

樹林 伸  作家
守安 功  株式会社ディー・エヌ・エー 代表取締役社長兼CEO
堀江 貴文( モデレーター ) SNS株式会社 ファウンダー

2014年4月29日 G1ベンチャー2014 第7部 全体会より
GLOBIS.TV 配信の映像より文字起こし、整文した内容になります。

堀江 今日は漫画について話していきたいと思うんですけど、実は僕もマンガホンズという漫画の書評サイトやっていまして。もともとホンズというノンフィクションの書評サイトがあって、それのマンガバージョン。まだ立ち上げたばかりなのでレビューの質もまだまだ頑張らなきゃいけないというところなんですが。そんな事もあって実は僕もマンガ業界に対していろいろ問題意識を持っていてるんです。将来どういう風にマンガが生まれることになるのかなって。G1サミット的な立場で言うと日本が世界に向けて誇れる文化の一つと思っているので、それがどういう風に展開していくのかと非常に興味が。そしたらこのお二人がマンガボックスというアプリをいつの間にか大成功させていて、おお!こんな感じでマンガの未来がくるんだぁと感銘を受けていたんです。

堀江 樹林さんは、なんでマンガボックスに関わることになったんですか?

樹林 G1サミットで関わった電通マンからいきなり電話がかかってきて、こんな仕事があるんだと。実はこの手の仕事はいくつかきてたんですけど、基本断っていたんですね。僕の中では、やる意義があるかないかってことで。単にインターネットでマンガをやるってだけだったら、僕は全く意味のないことだって思っていたから。今回きた相手がDeNAさんって事で、まず大きいという点。つまり赤字がしばらく続いてもマンガ雑誌として成立するまではもつだろうっていうのが理由の一つとしてあったので。もう一つは、無料でやるっていうこと。僕は無料じゃないと意味がないと思っていて、それは後で話しますけど。それともう一つ、多言語でやる。つまりグローバルに向けて最初っからトライをしていくんだって事があったので、よし!これは話だけでもとりあえず聞いてみようっと思って守安さんと会って話して。まぁかなり無茶ぶりをしたんですよ。向こうから出てきた漫画家のラインナップ案とか全部ボツにしたり。不可能ですと言って。

 堀江 それは凄いビッグネームが並んでたからですか?

 樹林 そうそう。あり得ないようなビッグネーム。あるいはビッグネームのように見える人とか(笑)

堀江 あー

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樹林 全然出しても売れないのとか、すごいビッグネームとか並んでて。とりあえず鳥山明とか無理ですって(笑)そういうことからまず入って、あと僕の方からいろんな条件ぶつけたんですよ。その中の一つが出版社と提携してくれと。つまり講談社とか小学館みたいなところと組んで、編集者をまず連れてきてくれと。漫画家と言うのは、漫画家単体で何かが成立してるわけじゃなくて、漫画家と編集者との関係がすごく大事なんだという事、マンガを書いてるのは漫画家だけれどもマンガ雑誌を作っているのは編集者なんだよ。っていう事をまず理解してもらおうと思って、その話をさんざん言ったんですね。

堀江 まぁストーリーなんかも漫画家がっていうか、編集者が考えてるケースって多いですよね。クレジットはされてないけど。有名な話で言うと北斗の拳とか。

樹林 そうですね。

堀江 北斗の拳はジャンプが一番売れてた頃の編集長堀江信彦さんが原作してることもあって。北斗の拳の下に丸エッチて書いてあるのは堀江信彦さんの原作のやつですよね。

樹林 え、そうなの?

堀江 そうなんですよ。それは本人から聞いたんで。丸エッチが堀江信彦さんだけでやったやつらしいです。

樹林 そうなんだ。

堀江 言ってましたね。武論尊は何やってんだっていう(笑)

樹林 まぁその、いろいろやってんじゃないかなぁ・・・(笑)

堀江 あの守安さんにお聞きしたいんですけど、なんで樹林さんだったんですか?

守安 まず、なんでマンガをはじめようとしたかっていうところなんですけど、もともとゲーム事業が非常に順調にいっていて、その中でいわいるIPを使ったゲームが非常にヒットしていたと。ただ一方でIPを使った版権料が結構上がってきていて、そんな中で自分たちで版権の部分をしっかり押さえることをちゃんとしないと、ゲーム事業も難しくなるんじゃないかと思ったのがきっかけですね。それでマンガが一番IPに適してるので、マンガを生み出していって、それをゲームにつなげていこうと考えたんです。

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そこでマンガ業界をチームでいろいろ調べたところ、マンガ雑誌というのは、週刊月刊とか数百円で売ってるんですけど、基本的に収支はトントンか赤字で、それで読者増やし、その後単行本化して利益を稼ぐというモデルで業界自体は成り立ってそうだと。その販売部数を見るとマンガ雑誌はここ十年半減してるんですね。一方で単行本はほぼ横ばいであると。これまでぐるぐる回ってきたこのビジネスモデルは、読者に最初に広めていく所の雑誌自体の販売数が減ってきてるので、厳しくなるかもしれないし、ここはチャンスなんじゃないかなと思ったんです。このマンガの広げていく所をインターネットを活用していけば、単行本で回収するモデルはまだ健在なので、これはビジネスとして非常に成功する確率が高いんじゃないのかな?と考えました。

堀江 それでもIPとして注目されたっていうのは、なかなか斬新な考え方ですね。僕結構それはすごいなって思いました。

樹林 僕ね、全く同じ考えを持っていたんですよ。雑誌って基本的には大して儲かってないんで。だけどそういった感覚がやっぱり出版社サイドの人間があまりなかったんですよね。

堀江 実際には、例えばテレビ番組とかの原作とか、パチンコタイトルとか全部マンガからきてるじゃないですか。

樹林 そう、だからIPの使い方はうまくなかったし、やっぱりそいう感覚がなかったというのが三年、四年前までの出版社の一番良くないところだったと思うんですよね。

守安 それでですね、もう一個別の観点があって、2010年にモバゲー事業が国内ですごくうまくいったんで海外展開はじめたんですね。モバゲーのビジネスを海外に持っていってゲームのプラットフォームとソーシャルゲーム自体を自分たちで作っていくモデルを広めていこうと思ったんです。だけど日本だとブラウザゲームでうまくいってたのが海外だと既にアプリが主流になっていた。あとはソーシャルゲームっていうよりはソーシャルグラフと連動してゲームが提供されてたんだけど、結構単体でもゲームの中でコミュニケーション作っちゃえば、あんまりソーシャルグラフって必要ないって感じになってしまって、なかなかプラットフォームビジネスとしてゲームを持ってくるのは難しいなと。ゲーム自体は当然まだやっていくんですけど、プラットフォームとしては海外展開は非常に難しいなというのがありました。次に、コムっていうのを一年半前に立ち上げて皆さん既にお忘れになった人も多いと思いますけれど(笑)

堀江 LINEみたいなサービスですよね。

守安 そうです。LINEみたいなものです(笑)それを国内で立ち上げて、これも海外へ持って行きたいなって思ったんですけど、あえなく国内でまず玉砕したというのがあってですね。海外で絶対成功するプラットフォーム型のビジネスってのを作りたかったんですけど、なかなか、難しいところがあって。マンガであればコンテンツを作れる事業者って日本にしかいないので、日本の強みを活かしてグローバルのプラットフォーム展開できて、且つ競争油にできるんじゃないかなってところで、日本だけじゃなくて海外を見据えてプラットフォーム展開したいなということで構想どんどん広がってるんですね。一方で、じゃぁマンガを作れるかというと、当然作ったこともないし、どうやって作っていくか分からんと。これは困ったなということで電通さんに相談したら、これは樹林さんに頼むしかないでしょってことで、紹介いただいてお願いしますって事で話が進んだんですね。

 

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